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〜RECORD 2015〜

六月合宿

期間:平成27年(2015)6月19日(金)〜6月24日(水)
場所:北アルプス 涸沢 
参加メンバー:小野寺(CL)岩附(4)大山(3)井上(2)関根(2)中村(2)
       小島(1)志村(1)橋本(1)
参加OB・OG:深谷 中洞 高野 西出 渡邊  

6月19日 雨 
6月19日 入山 河童橋 雨がぱらつく例年より時期が遅い事もあって本谷橋までの雪渓も溶けている。6月20日  雪上歩行の練習コンティニュアスでX・Yのコルへ向かう6月21日 北穂高岳東稜 ゴジラの背をリードする関根6月22日 前穂高岳北尾根 X・Yのコルまで一気に登る。X峰の登り。W峰の登り。浮石に注意するV峰の1ピッチ目。前穂高岳頂上にて。吊尾根から奥穂高岳。白出のコルまでもザイルを出す必要はなかった。6月23日 東稜パーティ 東稜のコルへ登る。北穂高岳山頂にて。滝谷パーティ 南稜の肩までの登り。ドーム中央稜1ピッチ目。 チムニーは狭く登りにくい。5ピッチ目 最後は右へトラバース気味に行く。涸沢岳、白出のコル経由でBCに戻る。6月24日 下山 横尾からは走る。良いペースで明神に着く。明神で握手。上高地河童橋に無事到着。
         
上高地(7:15)〜明神(7:50)〜徳沢(8:45)〜横尾(9:45) 〜本谷橋(11:00)〜涸沢(BC)(13:20)
 新島々から始発のバスに乗り上高地へ向かう。上高地では雨が降っていたため雨具を着て出発する。梓川を左に見ながら平坦な林道をひたすら進んでいき、明神で着替えをデポした。雨は徳沢に着く頃には一段と激しくなっていたが、横尾ではかすかに降っている程度であった。横尾大橋を渡って砂利道を少し行くと、所々傾斜がきつく木の根が張り出した道となる。本谷橋までは例年残雪で道が一部埋まっているが、今年は時期が遅いため夏道が出ていた。

 本谷橋からは本格的な登山道となる。途中から雪が現われるようになりオーバー手袋とスパッツを着ける。この辺りで再び雨が強くなった。樹林帯の斜面をトラバースして進み、ひたすら夏道を行く。所々、残雪に覆われた斜面を渡って歩く。涸沢ヒュッテ直下の雪渓に突き当たり、直登して涸沢ヒュッテを目指す。雪質は軟らかかったが1年生は初めての重荷での雪渓登りで、足を滑らせて思うように進めなかった。長時間の行動で苦労しながらも、最後まで全力で登り切った。
 
 夏に向けての小屋の掘り出し工事が始まっていたため、例年とは違い涸沢ヒュッテのすぐ隣の雪面にBCを設営し、この日の行動を終える。先に入山されていた深谷OBが出迎えて下さり、差し入れのさくらんぼを皆で頂いた。
文責:橋本
6月20日 晴のち曇 4℃
BC(7:00)〜X・Yのコル下部(7:30)〜X・Yのコル直下(12:50) 〜BC(13:15)
 X・Yのコルの雪渓を登り、急坂に差し掛かった所で雪上訓練を開始する。上級生と中洞OBの指導の下で雪上歩行訓練、滑落停止訓練をする。1年生は涸沢の急斜面に苦戦しながらも懸命に取り組む。次にハーネスを装着してスタカット、コンティニュアスの訓練をする。スタンディングアックスビレイに加えて、シッティングビレイでの確保訓練も行う。スノーバーやピッケルで雪面に支点を取る手順を学び、滑落した相手をすぐに止められるように何度も繰り返し実践する。

 一通り止められるようになった後は、X・Yのコル直下までコンティニュアスの訓練をしながら登る。徐々に天候が悪くなり、途中にわか雨が降った。X・Yのコルの直下に着いた所で雪上訓練を終了する。BCまで駆け下り、この日の行動を終了する。
文責:大山
6月月21日 雨 3℃
BC(7:05)〜北穂沢カール(8:00)〜ゴジラの背の取り付き(8:55) 〜東稜のコル(10:30)〜BC(12:30)
 朝から雨が降り出したので朝食後30分天気待ちをして出発する。雪渓を登る途中で夏道に移り、北穂沢カールまで進む。北穂沢カールからは東稜の最低コルの急な雪渓を進む。傾斜がきつく雨で雪が軟らかいため滑りやすく、上級生が1年生の下に付きがっちり登っていく。最低コルからは稜上の岩場を小岩峰を目指して登り、すぐに横尾谷側の雪渓を進む。横尾谷側の雪渓が切れると涸沢側に向かって稜上に出る。再びガレた道を少し進みゴジラの背の取り付きに着く。

 安定した場所で登攀具を付け、関根が1ピッチ50mのFixを張る。途中支点はピナクルやハーケンで取る。ゴジラの背を通過する際は涸沢側を巻き、横尾谷側をトラバース気味に進んで再び涸沢側に乗越す。さらに稜上を進むと両サイドが大きく切れ落ちている。ここでピナクルとハイマツに終了点を取る。続いて大山がセカンドでFixの固定をする。その後上級生が1年生の後に付いて慎重に進む。雨で足場が濡れており、少し怖く感じた。回収は井上が行った。ピナクルに7mの捨て縄を巻いて支点を取り、東稜のコルまで横尾谷側に懸垂下降する。途中大きな浮石があるため落とさないように慎重に下降した。この時点で非常に大粒の激しい雨が降り、視界も不良であったため計画を中止し、東稜のコルから下ることにする。

 コルからの雪渓は傾斜がきつくクレバスがある可能性もあったため、大山が先行して20mFixを張る。支点はスノーバーで取った。Fix箇所を過ぎてからは北穂沢カールまで一気に駆け下る。急傾斜での駆け下りに1年生は少し苦戦していた。夏道を下り、帰幕すると西出OBと渡邊OGが入山されており、BCで出迎えて下さった。皆で体操した後、中村は中洞OBと渡邊OGと共に下山した。
文責:中村
6月月22日 晴 3℃
BC(6:00)〜X・Yのコル(6:50)〜V峰頂上(11:20) 〜前穂高岳山頂(12:00)〜白出のコル(14:30)〜BC(15:00)  
※前穂高岳北尾根
井上(2)=小島(1)=小野寺(4) 
岩附(4)=志村(1)  関根(2)=西出(OB

 夜の間はぐずついていた天気も明け方には回復していた。BCを出発しX・Yのコルへと向かう。コルまでの雪渓は溶けかけていてそれほど硬くはない。X・Yのコルにてスパッツ、オーバー手袋を外し、登攀具を着けX峰へ向かう。ここで途中下山となる大山、橋本と別れて、X峰へ向かう。大山パーティは雪上訓練を交えつつBCに帰幕し、下山に移る。

 X峰への道は踏み跡がはっきりしており、涸沢側からリッジを忠実に登り、X峰頂上の少し手前は奥又白側から巻くように登る。X峰からW・Xのコルまでは緩やかな道が続くが、コルの手前は涸沢側に切れ落ちているため注意する。W峰へは、涸沢側から不明瞭な踏み跡を辿りリッジへ上がる。岩が少し湿っており滑りやすいため慎重に登る。W峰頂上の手前にある顕著なピナクルの下から奥又白側に続くバンドを進み、再び涸沢側に折り返すように登るとW峰頂上へ着く。そこからザレた道を下るとV・Wのコルに着く。コルから少し上がった所の残置スリングが掛かっている支点から各パーティに分かれる。先行は井上パーティ、次に岩附パーティ、関根パーティの順で登攀する。

1ピッチ目 
大岩を乗越し、凹角を越えて奥又白側をトラバース気味に25m左上する。あまり直上せずに、奥又白側を巻くように進むと難しくない。岩壁から、ガレ場を少し登った所にある狭いテラスでピッチを切る。支点は残置ハーケンとカムで取る。
2ピッチ目 
涸沢側に一段上がり、奥又白側の凹角を登る。支点は豊富に取ることができる。最後に大岩を乗越し、広いテラスの岩にスリングを掛けて支点を取り40mでピッチを切る。
3ピッチ目 
凹角を5m程登り、浮石の多い緩やかなガレ場を40m程登る。凹角手前で残置ハーケンとカムで支点を取りピッチを切る。
4ピッチ目 
幅の広い緩傾斜の凹角を登り、登り切った所から奥又白側にある大岩を乗越し、V峰頂上へ到着する。ピナクルで支点を取り20m程でピッチを切る。ここで登攀を終了する。

 U峰頂上へは涸沢側を巻くように進む。井上パーティが先行してU峰頂上のピナクルで懸垂支点を作成し、5m懸垂下降する。T・Uのコルで井上がザイルを回収するために残り、その他のメンバーは到着次第前穂高岳に向かう。前穂高岳頂上で休憩を取り、紀美子平へ向かう夏道を下る。途中からガレ場をトラバースし吊尾根へ向かう。夏道は稜線上より下の方にあるため、あまり登り返さずに進むと良い。比較的スムーズに吊尾根の夏道に合流し、最低コルから少し進んだ所で休憩を取る。

 ここから奥穂高岳まではクサリ場もあるため気を抜かずに進む。奥穂高岳頂上で記念写真を撮り、すぐに白出のコルへと向かう。例年コル手前のクサリ場付近に残っている雪渓はほとんど溶けておりFixを張る必要はなかった。白出のコルでスパッツ、オーバー手袋、ピッケルを装着し、直下の急な所でグリセードの練習をする。ここで岳沢から登ってきた高野OBと合流した。シュルンドや露岩が無くなる所までは全員で下り、そこからBCまで一気に駆け下り帰幕する。
文責:井上
6月23日 晴のち雨 3℃
※北穂高岳東稜パーティ  
小野寺(4) 小島(1) 志村(1) 西出(OB)
BC(5:20)〜北穂沢カール(6:20)〜東稜のコル(8:15) 〜北穂高岳(9:00)〜最低コル(10:05)〜白出のコル(11:05) 〜BC(12:00)


 6月21日に登頂できなかった北穂高岳を目指してBCを出発する。雪渓を登り、途中で夏道を通過して北穂沢カールから再び雪渓に入る。急雪壁の前からスタカットで東稜のコルへと向かう。東稜のコルでは天気が良く、槍ヶ岳まで一望することができた。ここから雪が少ないため、スパッツとオーバー手袋を外して登る。

 北穂高岳までは短い雪のリッジを登り、ガレ場の踏み跡を辿って登っていく。その後、急な雪面のトラバースがあったが、4年とOBが下に入ってがっちり通過する。再び北穂高小屋を目指して不明瞭な踏み跡を辿ってガレ場を登り、北穂高小屋に着く。頂上からは登攀中の滝谷パーティの様子を見ることができた。松濤岩付近の斜面は、小屋の人によって整地がされており、Fixを張る必要はなかった。南峰から道を間違えないように注意して最低コルまで夏道を行く。最低コルからはクサリやハシゴのある急なガレ場が続く涸沢岳を越えて、白出のコルに行く。穂高岳山荘に到着したところでスパッツとオーバー手袋を着け、白出のコルから雪上訓練としてコンティニュアスを行いながら下る。訓練終了後、登攀具を外してBCまで一気に駆け下り、整理体操をしてこの日の行動を終えた。
文責:小島

*滝谷 ドーム中央稜パーティ 
岩附(4)=井上(2) 高野(OB)=関根(2)  
BC(5:00)〜北穂高岳南峰(6:35)〜懸垂支点(7:30) 〜登攀開始(7:50)〜終了点(10:50)〜白出のコル(12:40) 〜BC(13:00)
 

 心配された天気も良好であったため滝谷のドーム中央稜の登攀に向かう。BCから雪渓を繋ぎ途中から夏道に入り北穂沢カールへ向かう。北穂沢カールから南峰への急なトラバースはきれいに整備されていたため難なく進む。稜線へ向かうハシゴを上り、所々雪が残っている夏道を30分程登ると南峰の肩に出る。肩からはすぐに南峰に着き、ここで登攀具と雨具を着る。縦走路を辿り、ドームの頭を涸沢側から巻き、滝谷側の鎖場を下り、すぐ下の微かな踏み跡を進む。第三尾根の南斜面に沿って、急な岩場とガレ場をトラバースしながら15分程下る。浮石が非常に多いため、落石に注意しながら慎重に進む。顕著なピナクルの手前から第三尾根を跨いでバンド沿いに東へ出ると残置のピトンが打たれている懸垂支点に出る。このピナクルの奥にカニのハサミのような目立つピナクルがあるので間違えて下り過ぎないように注意する。懸垂支点に捨て縄を掛けて25m懸垂下降し、バンドから北穂高側にトラバースすると取り付きに到着する。岩附パーティ、高野パーティの順に登攀した。

1ピッチ目
明瞭な凹角からチムニーを登る。始めは簡単だが次第に傾斜が増し、10m程登るとチムニーとなる。チムニーは上部へ行くほど狭くなりザックを背負ったままだと引っ掛かってとても登りづらい。特にリードはザックを垂らして登攀するほうが登りやすい。出口のチョックストーンは左右の壁に足場を見つけながら思い切り良く乗越して、リッジ上のテラスに出て支点を取る。1ピッチ目が核心であった。
2ピッチ目 
支点から簡単な左のリッジを右巻きで5m程登ると一度大きなテラスに出る。テラスから右上し、顕著なカンテを右側から登る。カンテ上部から左壁のフェースに出て、少し登ると短いスラブがあり、立ち込むのに少し勇気がいる。カンテとは別に、テラス沿いに西側へ進むとピトンがたくさん打たれチムニーがあるが、ややハングしているため難しい。スラブを越えると大きなテラスに出て、支点を取る。
3ピッチ目 
40m程の簡単なガレ場のリッジで、ランニングビレイもほぼ要らないくらいだが大きく第二尾根側に巻くのでロープの流れに注意する。岩峰基部で支点を取る。

4ピッチ目 
支点から一段右へ下がったところから右の浅い凹角を登る。ホールドが豊富で登りやすい。最後は、緩やかな傾斜となり大きいテラスに出て、支点を取る。最初の支点から左にある凹角はピトンが打たれており、登攀することも可能だが、上部の抜け口が難しい。

5ピッチ目 
左上する綺麗なクラックを登る。そのまま左上せず、抜け口から2m程下で一度右側に1m程トラバースして、凹角から終了点のドームの頭の直下に出る。終了点はピナクルで取り、ここで登攀を終了する。  

 天気も良く、快適なクライミングだった。終了点からはドームの頭に出て、縦走路に戻り、白出のコルを目指す。ガレた縦走路を進み、涸沢岳に立ち寄り記念撮影をする。涸沢岳からは昨年度の冬山合宿で登った涸沢岳西尾根が見えたが、さすがに外見が全く違い、感慨深かった。涸沢岳からはガレ場を下り、すぐに白出のコルに着く。到着と同時に雨が降り出し、雨具を着てBCまでグリセードの練習を交えながら、一気に駆け下る。BCに到着すると北穂高岳東稜パーティが出迎えてくれた。その後、高野OB、西出OB、岩附が下山した。
文責:関根
6月24日 晴 4℃
涸沢(7:00)〜本谷橋(8:00)〜横尾(8:50)〜徳沢(9:30) 〜明神(10:10)
 天気が不安定であった昨日と比べて、好天に恵まれる。BCを撤収して下山を開始する。入山時よりも雪が解けて軟らかくなった雪渓を下り夏道に入る。夏道はガレており、水が流れ滑りやすくなっていた。本谷橋まで下ると雪は見られなくなり、ここでスパッツ、オーバー手袋、ピッケルをザックにしまう。本谷橋からは平坦な林道を進み、順調なペースで横尾を目指す。横尾大橋を渡り、横尾に到着する。横尾からは競うようにして徳沢を目指す。徳沢で小休止を挟み、徳沢から最後の力を振り絞って明神に向かう。全員が明神に到着した後、整理体操を行う。皆で握手を交わして六月合宿を終了する。
文責:志村





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